ことしは、お寺の新築の年。荒町の養泉寺と野積の南泉院。明治維新の大火で類焼した養泉寺は、すぐ假本堂を建てて百三十年近く、善男善女がつめかけた。新築の仏縁到来の年。前に滋賀の寺々をまわった時、檀家二十八軒の寺で、一戸フタン二百五十万円とか。或る青年信者は、車換えを三年延期しましたという。(外車)不景気でも、「気」があれば寺は建つ。