オシャカ様のご誕生をおいわいする釈尊降誕会が、一般の後援のもとに昔(80年前)から開催されてきた。
もとは、浜のお寺だけだったが、戦後は、もと大河津村が寺泊町に合併してから、町部村部の寺合同して、共通の経典を作って、読経するようになった。戦後、オシャカ様をお乗せして町をねり歩く白象を作ることになり、県会議員をしていた故外山勘兵衛さんに金五千円の制作費を寄付してもらって、竹カゴつくりの大象を荒町の広雅堂表具やさんが苦心して、みごとなハリコの大象ができたので、毎年白ペンキを塗って、年々皮が厚く堅固になった。それを小型トラックにのせて、紅白のひもにつかまるオチゴさんがユルユル引っ張って、街をねり歩く。子供の生まれがすくなくなったが、毎年二、三十人の御チゴさんの参加で、花まつりは盛り上がる。あらかじめ、花まつりの費用は各お寺に封筒がわりあてられ、それぞれが配布して志しをあつめ、花まつり開催事務局にとどける。平成九年度は、七十一万ほどあつまり、多少残金が出たのを、寺泊町の社会福祉に寄付したり、港まつりに寄付。花まつり会場は、町のお寺が交代で引き受ける。ことしは、オネリ出発寺院が興琳寺。会場寺院は聖徳寺。五月九日午後二時出発の行列の後、午後三時から花まつり式典が始まり、そのあと祝宴がひらかれ、御チゴさんたちも親御さんと共に同席。一応私的の立場であるが寺泊町長高橋誠さんも臨席され、祝辞の中で、二十一世紀近くの心の貧しさを回復するために、オシャカ様のお力を力強いお話。
なお、四月八日には老人ホームで花まつりをひらき百五十人の老人が、オシャカ様に甘茶をおかけしてお祝いした。なお、寺泊町には次のお寺がある。
町通り
 長善寺・円福寺・興琳寺・照明寺・生福寺・法福寺・則伝寺・
 明聖寺・聖徳寺・養泉寺(カミから)

野積の山
 西生寺・南泉寺・地蔵寺

寺泊浜の南
 郷本の玄徳寺・大和田の極成寺

夏戸・年友
 本光寺・曹泉寺

旧大河津
 万善寺の万善寺・町軽井の常禅寺、報身寺・竹森の仏心寺、
 和光寺