寒マス天下一品
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先だって、日本テレビの多いし探検隊という2人が寺泊にやってきた。
目的は、寺泊の分水河口でとれる寒マスをマボロシの魚として東京方面では、定評があるとのことで、寺泊浜に寒マスを求めて取材に来た。
なにしろ、元総理の佐藤栄作さんや、大物政治家河野一郎さんが「日本に、こんなうまい魚があったのか」というたとか、いわんとかの話題の寒マス。
先ず、天下の魚のアメ横市場にきて店員にきく。
「まだあがりませんよ。」
「月に1ペンあがるか、あがらないかで、まだあがりません。」
ところが松沢町の淵本与作さんを紹介されて行ったら、幻の寒マス一匹に初対面。
早速淵本さんと一流の料理番による「寒マスフルコース」に栄に浴することになり、いそいそとハシをにぎって、先ず、寒マスのオサシミをいただいた。
彼は、大きく息をすいこんで、「シタの中で、とろけるようです。」とうめいた。そうだろう、銀座一流の料亭のマグロのトロなんか問題になるまい。
スノモノに手をつけては、
「大したアブラだ」と感心してホメちぎる。
新潟のナベ茶屋あたりで、皿の上にコジンマリしたヒトキレが四千円もするとか、しないとか。
とにかく東京では、マボロシの寒マス。実際に一月の水あげは1本だったとか。
淵本さんは、ふるさとだよりの読者で、ビデオを貸して下さったのでダビングして、その七枚をカメラに収めた。関東だけの放映で新潟にはうつらない番組。
それにしても寺泊に生きていれば、いつかは口に入るマボロシの寒マス。