大河津村伝説集


1 横ア山の鹿蔵狐の話 16 増山河内守と白河坊の話 31 おこん田 46 経塚
2 浅井長政公と宮山 17 謙信公の陣鐘 32 だいみ坂 47 首なし殿様
3 きつねと鱈 18 竹森古話 33 論地エビ島 48 木戸屋敷と中村屋敷について
4 雷 塚 19 おしょん塚 34 石山戦争に行って来た小黒家 49 臭水田と神木
5 四ツ塚について 20 燃える土と古溜 35 屁ふり坂 50 弁天島の由来
6 夜逃げをした二ケ村 21 眼病をなおす霊泉 36 五千石を開墾した平沢源之丞 51 二ッ塚と判官清水
7 死にハザ 22 武久礼神社のこと 37 平野新村と大蛇 52 御所桜
8 熊坂張攀と物見の松 23 仏山と稚児の池 38 洗い桶に使われていた古代の丸木舟 53 Tをつないだ大欅
9 幽霊の寄附した袈裟 24 良寛様とにごり酒 39 かますにざくざくの古銭 54 腹をきった伝兵衛
10 矢田にあった長岡の蔵王堂 25 仏さもをまつる神社 40 行人塚と地蔵塚 55 不動尊眼病を直す
11 勧進道 26 山鳥の湯 41 黒蛇のたたり
12 片葉のよし 27 首切場の松と雨乞地蔵 42 河童のあいす薬
13 寺をきらった観音様 28 猫おどり 43 宮ヶ崎の池と怪亀
14 良寛様と杖 29 川うそ人をだます 44 船着き場の大川津
15 八百間堤、やな場堤、千間堤 30 盗まれた六神将 45 戊辰の役



大河津村伝説集の再編発刊にあたって
 この伝説集は、昭和三十一年に大河津公民館が 「郷土史シリーズの第一集」 として、地域の皆さんから、ふるさとにづいて理解を深め、いつくしむ心を育てて貰うためにと編集発行されたものであります、
爾来四十有余年が過ぎて、伝説の多くは忘れ去られ、また物語の舞台も、開発の進展と過疎による荒廃の両面からの変革が進み、その姿も大きく様変わりし場処の確認さえ難しくなってきております。
 また話の中にほ、年月の経過につれて社会の情勢が大きく変ったことから読む人達に若干のとまどいが生じる部分も出てまいりましたので、再調査を行い簡単な注釈を加えることに致しました。
 尚、再編に当たって執筆者であられる久我 勇先生を始め地域の皆様方のご理解とご協力を頂きましたことに厚く御礼を申し上げます。        平成八年八月              温 古 会




『大河津村伝説集』 の再編発刊をお祝いして
 平成八年六月十八日、勤務先の和島村史編さん室へ寺泊町大字町軽井在住の遠藤直英さんが訪ねて来られました。用件は 『大河津村伝説集』を再版するので目を通して欲しいということで有りました。早速てにとってみました。昭和三十一年 (一九五六) に私が採集執筆させていただき、当時五千石小学校の本田先生に挿絵をお願いし、大河津公民館から刊行したものです。
 私が二十七才で大河津中学校五千石分校に勤務していた頃でした。懐かしさが込み上げてきます。
 何もわからない教員駆け出しの頃で、公民館長の宮田栄松先生、皆川詮成先生から手ほどきを受け、現在温古会の会長されている竹内武さんを初めとする多くの郷土史愛好家から励まされて 「大字の古いこと」を調査させていただきました。
 その時に収集した伝説をまとめて本にしていただいたものであります。今からちょうど四〇年前になります。現在『和島村史編さん室』 に勤務させていただけるのも、こうした過去の世話になったお陰ではないかと思う時、懐かしさだけでなく、感謝の気持ちでいっぱいになります。
 遠藤さんには、かつて竹森の遺跡発掘調査の際に地名調査でお手伝いただきました。今は温古会員として活躍とのことですが、その温古会も会長さんはじめ熱心なみなさんに支えられて、今なお年二回の行事をもっておられるとのこと、まさに慶賀の至りであります。
 各村落史を完成され、地区内の歴史文化を研究され、立派な業績を積み上げられた皆様方に敬意を表するとともに、今後は若手の入会に一層の力をそそがれ、新しい観点から 「大河津の歴史」 を掘り起こされることを願っています。例えば 「大河津地区人物編」など、過去に尽くされた先人の歩みなども一つのテーマとされたらいかがでしょうか。
 『大河津村伝説集』 の再編にあたり、一言述べさせていだいて温古会員各位のご健勝と、会の発展を祈念いたしまして再編発刊のお祝いの言葉とさせていただきます。    平成八年八月吉日  久我 勇

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